2000年鹿児島県生まれの広報。ダンス、ドラマ、舞台、ミュージカル、歌舞伎、ファッションなど、生活の中心はエンタメ。最大の関心ごとはエンタメを正しく創り、届け、楽しむこと。
当記事は、2024年9月3日(火)に開催された『REAL RHT.』のライブレポートです。
Snow Man、BE:FIRSTなど、数え切れないほどのアーティストのヒット作の振付を手がけていることでも話題の、世界的ダンスクルー・RHT.(アール・エイチ・ティ)が、2024年9月3日(火)に10周年を記念した初のワンマンライブ『REAL RHT.』を開催しました。
髙橋海人(King &Prince)やNumber_iとのコラボSNS企画や、同クルーの生みの親であるRIEHATAの緊急参戦でもファンを驚かせ、さらに中島健人やs**t kingzからも絶賛を浴びた本公演の見どころをたっぷりとお届けします。
RIEHATAプロデュースのもと発足した11人組の世界的ダンスクルー・RHT.。2014年、「RIEHATATOKYO」として結成され、2021年にはD.LEAGUE初代王者に輝きました。
King&Prince、Snow Man、中島健人、Number_i、BE:FIRST、Nissy、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE、GENERATIONS、JO1、INI、Stray Kids、BOYNEXTDOOR、8LOOM、ILLIT(順不同)などなど、挙げればキリがないほどの国内外アーティストの振り付けを手がけるヒットメーカーでもあります。
そのほか、各メンバーがChris Brownとのコラボを果たしたり、三浦大知やNissyなどのアーティストのバックダンサーを務めたり、世界的なイベントやプロジェクトに参加したりと、ダンサーの域を超えた活躍を見せています。
本公演に向けて、ボルテージを高めるべく開催されたSNS企画「RHT.仲間旅」では、RHT.が交流の深いアーティストとのコラボダンス動画や告知動画を次々と投稿。髙橋海人(King&Prince)やNumber_iをはじめ、BE:FIRST、s**t kingz、NOA、Ayumu Imazu、新しい学校のリーダーズ、PSYCHIC FEVER from EXILE TRIBE、OCTPATH、そしてRIEHATAの計10組とのコラボは、各アーティストのファンの間でも話題に。
コラボの全貌はRHT.の公式Instagramでチェックすることができます。
参考:髙橋海人とのコラボダンス動画
ここからは、いよいよ本題の当イベントについて。
個性豊かなメンバーたちが続々と集まっていく映像に続き、オープニングを飾ったのは、同クルー初のオリジナル楽曲「REAL RHT.」。イベント当日に、RHT.の結成10周年を記念してリリースされた新曲の初お披露目で会場を一気にあたためます。
ReiNaが「REAL RHT. 2024」と名付けられたカセットを再生すると、そこにはステージで輝く幼き頃のメンバーたちが。懐かしい動画にメンバーが吸い込まれ、タイムスリップしたような演出から怒涛の10周年メドレーがスタート。2014年のBody Rock Junior(世界的なダンスの大会)で披露された「Tambourine/Eve」を皮切りに、ファンにとっても思い出深い名作を次々と披露し、観客を圧倒します。
実は1人だけ、結成4年後にRHT.に加入したSHOTA AKO。「彼は『REAR RHT.』ではなく、『FAKE RHT.』、『FAKE HATABOY(※1)』なのでは?」という議論から、「じゃあさ、みんなで仮面をつけて踊って、誰がSHOTA AKOか当ててもらおうぜ」と言い出すLeo。
「誰がFAKE HATABOYだ?」という掛け声を合図に、仮面を被ってピエロのような格好をした6人が登場し、クイズ式のパフォーマンスで観客を巻き込みます。
ところどころミスをして笑いを誘うFAKE HATABOYと、スピーディーなフォーメーションチェンジに翻弄されまくる観客たち。驚きの答え合わせに、会場には笑顔が広がりました。
もともと、Leoの不在時に、助っ人として急遽呼び出されたことがきっかけでRHT.に加入したSHOTA AKO。MCでは、最初はRHT.に正式に加入したのかどうかが曖昧で、「俺ってRHT.なの?」と何度かメンバーに連絡することもあったという衝撃のエピソードも飛び出しました。
※1 HATABOY=メンズメンバー6人の総称
学園ドラマのような映像とチャイムをきっかけに披露されたのは、D.LEAGUE2020-2021でもお馴染みだった「Precious」。制服に身を包んだメンバーたちが、大きな黒板を背に、机を操りながら楽しそうに踊ります。リアルな幼馴染だからこそ生み出せる空気感で、淡い青春の恋を描きました。
Renaに恋をしたものの、振られてしまったのは転校生役のLeo。盛大に振られても、メンバーから深く愛されているのが見て取れる、RHT.らしい一コマでした。
ちなみに、今回決まったクラスの出し物の役割分担は以下の通り。Akoのヨガとは...?
振付: KAZtheFIRE、ReiNa
衣装:Macoto、ASUPI
音源:SHOTA、Rhyme
書記:Rena、転校生くん(Leo)
ヨガ??:Ako
全員の作品のみならず、ソロやユニット作も豊富なRHT.。バリエーション豊かなソロ/ユニットメドレーでは、各メンバーが観客の心を鷲掴みに。
まずは、韓国担当Renaによる、K-POP好きにはたまらないパフォーマンスから。
静と動の使い分け、そしてダイナミックなボディーコントロールが印象的な、ASUPIとAkoのコラボ作も。
ベンチを巧みに操り、大人の余裕を表現するKAZtheFIRE。
パワフルなダンスと演出で会場の空気をガラッと変えたLeo、SHOTA AKO 、Rhyme。
数々のボーイズグループのヒット作を生み出し続けるReiNaによる、洗練されたフリースタイル。
Theヒップホップで会場を沸かせるReiNa、Asuka、Rhyme。
ポールにぶら下がった状態で登場し、自身初のソロライブ『ALIEN ROCKSTAR』を彷彿とさせたMacoto。
一際会場に笑いをもたらしたのは、ALIEN ROCKSTAR(Macotoの作品)とREDVIBES(KAITAの作品)の斬新なコラボ。続編がありそうな締め方も気になります。
公演の終盤では、RHT.メンバーが母として慕うRIEHATAが降臨。オープニング映像と連動するように、メンバーから電話で呼び出されたRIEHATAがステージに現れると、会場のボルテージはMAXに。「aRB 2021」を力強くかましたのち、「Where Is The Love?」を3年越しに当時と同じ衣装で披露しました。
D-LEAGUE2020-2021では、ラウンドごとに、「自分の個性を愛することのすばらしさ」、「学生でもサラリーマンでもダンサーでも今が一番青春」といった、各メンバーの個性や人生をテーマにした作品を披露。そのラストステージで、それぞれが主役を務めた作品の衣装で集合し、世界に愛を届けるというストーリー性のある構成で大きな反響を呼んだ作品が、この「Where Is The Love?」でした。
記念すべき10周年に、RIEHATAとともにこの作品を蘇らせたことに、大きな意味があったのではないでしょうか。
参考:【D.LEAGUE】| Where is the love? - avex ROYAL BRATS | Choreography by RIEHATA
幼少期から我が子のようにメンバーの成長を見守ってきたRIEHATAは、「親離れできてないのはリエ(自分)だけなのかな?ずっと心配しちゃうしさ、ずっとサポートしたくなっちゃうしさ。でも、10年経っても、私にとっては一瞬一瞬なのね。私にとっては本当に大事な宝物だから。」と親心を露に。
懐かしい映像をバックにパフォーマンスをしたり、感極まって涙するKAZtheFIREに、「トレンチコートで泣くやつは世界中どこ探してもいないよ(笑)!」と仲睦まじいツッコミを見せたりする場面もありました。
※2 D-LEAGUE2020-2021ではavex ROYAL BRATSとして出場
ラストスパートで、1人ひとり10周年への想いを丁寧に言葉にしたメンバーたち。
それぞれのバックグラウンドや人柄が滲み出たメッセージをかいつまんでご紹介します。
SHOTA:「6年前から加入したが、(メンバーが)こんなにあたたかく迎え入れてくれて本当に感謝している」
Ako:「メンバーとダンスできる時間が宝物で、それが宝物であると気づけてよかった」
ReiNa:「ダンスをお仕事にさせてもらってから、正直プレッシャーを感じたり、壁にぶつかったりすることもあったが、そんなときに支えてくれたのがメンバーだった」
Leo:「実はダンスを辞めようと思っていたし、去年の今頃は会社員だった。大学を卒業して就職したときもメンバーが応援してくれて、今回の公演直前にはリエさんが『帰ってきてくれてありがとう』と言ってくれた」
Rhyme:「捻くれていた自分に、10年間目をかけてくれたメンバーの愛は本物」
ASUPI:「京都から約8年間バイト代をすべて交通費にあて、夜行バスで東京に通ったからこそこの景色を見ることができた。ずっと1人だったけど、独りじゃなかった」
Macoto:「『なんでこういうふうに生まれてきてしまったんだろう』と思っていたけど、自分であればあるほど愛をくれる仲間と出会って世界がカラフルになった。僕にとってRHT.が居場所だったように、僕たちが皆さんの居場所をつくっていきたい」
KAZtheFIRE:「辛いときに一緒にいてくれるのがみんなだった。皆さんにも絶対に1人じゃないよと伝えたい」
Asuka:「感情表現が苦手だったけど、言葉がなくても感情を表せるダンスに出合えた。RHT.とリエさんが大好きだからダンスを続けていられる」
Rena:「ダンスや仲間と出会えたきっかけは家族。いつも送り迎えしてくれたママ、ダンスを続けさせてくれたパパ、いつも我慢させてしまった弟、モコ(ペットの犬)ありがとう。」
KAITA:「リーダーとして、命を削ってでもみんなのために踊り、代表して新しいことにチャレンジしていきたい」
涙ながらに想いを語ったり、それを支えたりするメンバーたち。「みんな違ってみんないい」を体現するように、お互いをリスペクトし合っているのが、RHT.の強さであることがうかがえます。
最後に、リーダー・KAITAが「Zepp、ホール、アリーナ、ドームまでいけるようにね!」と力強く夢を語ると、観客も大きな歓声で応えていました。
RHT.が振付提供をしている中島健人や交流の深い同志s**t kingzなどの著名アーティストのSNS上でも熱いコメントが飛び交った本公演。
世界を股にかける若き幼馴染ダンスクルーは、これからのダンス業界、そしてエンタメ業界をどう導いていくのか。
彼らの青春物語は、まだまだ続きます。
M1【REAL RHT. feat. RIEHATA】 Choreography by ReiNa, KAZtheFIRE, Macoto
M2 【RHT. メドレー】 ALL Choreography by RIEHATA
M3 【Slippery】 MIGOS: Choreography by RIEHATA
M4 【RHT. PRINCESS】 Partition by Beyonce: Choreography by Ken, RHT. PRINCESS
M5 【HATABOY】 Without Me, Houdini by EMINEM: Choreography by RHT.BOYS
M6 【Precious】 by avex ROYALBRATS feat.RIEHATA & Micro: Choreography by
RIEHATA
M7 【Life is goood】avex ROYALBRATS feat.RIEHATA & SWAY Choreography by RIEHATA
M8 【Rena】 ABCD by NAYEON: Choreography by Rena, Dancers: Ryona, YURIA, Yastaka, Takara Amano, miyuu, lulu
M9 【ASUPI+Ako】 One Last Kiss by宇多田ヒカル: Choreography by ASUPI / Ako
M10 【KAZtheFIRE】 One Wish by Ray J: Choreography by KAZtheFIRE
M11 【Leo + SHOTA AKO + Rhyme】 Rockin & That Sh** by The Dream,mango run (feat. Tohji & gummyboy) by Mall Boyz: Choreography by Leo / SHOTA AKO / Rhyme
M12 【ReiNa Solo】 Man down Remix: Freestyle by ReiNa
M12 【ReiNa + Asuka + Rhyme】 Light Your Ass On Fire / Busta Rhymes Right Thurr / Chingy X Gon' Give It To Ya / DMX: Choreography by ReiNa / Asuka / Rhyme
M13 【ALIEN ROCKSTAR feat. 三浦大知, RIEHATA, UTA】 Choreography by Macoto,
Dancers: Mana, Kyoichiro
M14 【ALIEN ROCKSTAR VS REDVIBES feat. ?????】 Choreography by KAITA / Macoto
M15 【aRB 2021】 by avex ROYALBRATS feat. RIEHATA: Choreography by RIEHATA
EN 1【Where Is The Love?】 by The Black Eyed Peas : Choreography by RIEHATA
EN 2 【3’s Company (feat. Chris Brown & O.T. Genasis)】 by Snoop Dog: Choreography
by RIEHATA
EN 3 【Curtain Call feat.Taka】 by 清水翔太: Choreography by RIEHATA
当記事は、2024年9月3日(火)に開催された『REAL RHT.』のライブレポートです。
2000年鹿児島県生まれの広報。ダンス、ドラマ、舞台、ミュージカル、歌舞伎、ファッションなど、生活の中心はエンタメ。最大の関心ごとはエンタメを正しく創り、届け、楽しむこと。