『サマナーズウォー: Sky Arena』SWC2024ワールド決勝閉幕!優勝は初出場のKELIANBAO選手
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2024.11.12

『サマナーズウォー: Sky Arena』SWC2024ワールド決勝閉幕!優勝は初出場のKELIANBAO選手

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2024年11月9日(土)、iOS・Android向け本格RPG『サマナーズウォー: Sky Arena』の毎年恒例eスポーツイベント「SWC2024ワールド決勝」が開催されました。

アジア、アメリカ、ヨーロッパ、各エリアの大会を制してきた“召喚士”(プレイヤー)が一堂に会し、世界最強を決める最終決戦となる当大会。日本からは、日本オープン予選を勝ち抜いたKANITAMA選手が出場いたしました。

また、これまで以上に一層激しい戦いを長く楽しめるよう、今大会より出場者数が8人から12人に変更され、実に8時間超えの大熱戦に!

二度も世界チャンピオンに輝いたLEST選手(中国)をはじめ、準優勝経験のあるTRUEWHALE選手(アメリカ)、3位経験のあるISMOO選手(ドイツ)など強豪ぞろいの決戦に会場はおおいに盛り上がりました。

当記事では、その熱気を遺憾なくお伝えするべく、現地の様子から各試合の流れを細かくレポートしていきたいと思います。

INDEX
  1. 「サマナーズウォーワールドアリーナチャンピオンシップ」とは
  2. 準々決勝第1ラウンド
  3. 準々決勝第2ラウンド
  4. 準決勝
  5. 決勝:KELIANBAO選手 vs. LEST選手(4−3)
  6. 試合結果・表彰

「サマナーズウォーワールドアリーナチャンピオンシップ」とは

「サマナーズウォーワールドアリーナチャンピオンシップ」(以下、SWC)とは、全世界累計2億2,000万DLを記録する『サマナーズウォー: Sky Arena』(以下、サマナーズウォー)のeスポーツ世界大会のこと。

(会場を盛り上げていたコスプレイヤーのみなさま)

ヨーロッパ、アメリカ、アジアパシフィックで開催された地域カップを勝ち抜いた強豪召喚士たちが集うこのイベントは、2017年より年に一度開催されており、そのハイレベルなバトルに毎年熱量は高まるばかりです。

今年の「SWC2024 WORLD FINALS」は、2024年11月9日(土)に新宿住友ビル三角広場にて開催。サマナーズウォーがリリースされて10周年という記念すべき年に日本が会場に選ばれたのは光栄なことです。

来場した約750名もの召喚士たちは、試合を観戦するだけでなく、サマナーズウォーとのコラボキッチンやポップアップストア、イベント参加者限定スタンプラリーなども楽しんでいました。

(サマナーズウォーに登場するハン(闇忍者)にちなんで手裏剣を投げてボードを倒すミニゲームブース「戦闘訓練所」)
(物販コーナーは大盛況で開演前にすでに売り切れになるアイテムもあったほど。こちらはあまりにも精巧なフィギュア)

また現地へ来られない方も、YouTubeやTwitchなどの配信サービスによる13言語による生中継を通じてリアルタイムにその熱狂を共有することができたので、全世界で累計100万人が視聴。YouTube公式放送だけでも累計30万人もの視聴者が同じ時に同じ試合を見て熱狂していました。

なお見逃してしまった方は、アーカイブからチェックすることが可能です。

さて当イベントに出場された猛者たちは以下のとおり。(敬称略)

  • TRUEWHALE(アメリカ)
  • LADRILLO-OS(チリ)
  • ZEZAS(ブラジル)
  • NEF(ドイツ)
  • STARTIIK(ベルギー)
  • ISMOO(ドイツ)
  • PU(ベトナム)
  • KUROMI(韓国)
  • KELIANBAO(シンガポール)
  • LEST(中国)
  • H.FROG(中国)
  • KANITAMA(日本)

初めての日本での開催ということで、会場にはKANITAMA選手の姿をプリントしたTシャツやうちわを自作して応援するファンも見られましたが、試合前の投票による優勝者予想は2019年、2013年と過去に二度も優勝した経験を持つLEST選手が65.35%と圧倒的な支持率を見せました。

次いで、昨年2023年の世界大会で惜しくもそのLEST選手に敗れ、優勝を逃してしまったTRUEWHALE選手が13.10%、アジアパシフィックカップを制したPU選手が6.90%、初出場ながら同じくアジアパシフィックカップの3位に輝いたKELIANBAO選手が3.15%と続きます。

開幕30分前からカウントダウンが始まり、緊張感が走るなか司会進行役として現れたのは、主演を務めた『仮面ライダーディケイド』などで知られる俳優の井上正大さん。観戦者の気持ちを高みに連れていくような声の厚みに、会場の熱量は急上昇!

そして実況と解説役を務めるのは、たくぞー10さん、武石あゆ実さん、kicさん。たくぞー10さんは昨年はSWC2023に出場して熱戦を繰り広げた選手でもあるので、プレイヤー目線の意見も聞くことができ、参考になった召喚士たちもいたのではないでしょうか?

準々決勝第1ラウンド

(いよいよ開幕です……!)

当大会では、準々決勝は第1ラウンド、第2ラウンドともに全4試合ずつ行われます。また準々決勝と準決勝は3本先取制。

KELIANBAO選手 vs. H.FROG選手(3−0)

(上からH.FROG選手、KELIANBAO選手)

初戦はKELIANBAO選手対H.FROG選手。どちらも事前インタビューによると、当大会に向けて特別な訓練は行っていないとのことで、レジェンドたる風格を感じさせます。

KELIANBAO選手はアジアパシフィックカップで3位という成績だったものの、レジェンドトーナメント常連でもあることから解説のkicさんはもっとも注目する選手として挙げていました。

またH.FROG選手は実は、過去に二度も優勝経験を持つLEST選手の師匠であるとのこと。第1戦目にして緊迫するバトルが展開されるかと思いきや、意気込みを聞かれたKELIANBAO選手の「目標は1試合目で脱落して、あとはのんびりすること」という言葉に会場からは思わず笑い声が!

そして結果は、H.FROG選手という実力者を相手にKELIANBAO選手のストレート勝ち。しかも圧倒的なスピードで展開される試合に、会場からも生配信の画面上にも「速い」という言葉が飛び交いました。

ちなみに解説席からは、試合前に行われたウェルカムパーティーでKELIANBAO選手が瓶ビールを瓶ごと持って20本も!飲んでいたという情報が明かされ、「ゲームもお酒も強い」と紹介される場面も。

ZEZAS選手 vs. KUROMI選手(1−3)

(左からZEZAS選手、KUROMI選手)

続く2試合目はアメリカカップの3位ZEZAS選手対アジアパシフィックカップ2位のKUROMI選手。1試合目で圧倒的スピードで勝ち進んだKELIANBAO選手が同カップの3位だったので、今回も速度勝負かと思いきや、パターンの数で見せる展開に。

当大会に向けた事前の準備として、さまざまな選手のBAN&PICK(プレイ前に相手のモンスターをBAN(排除)し、自身の戦うモンスターをPICK(選択)すること。勝敗を決めるうえでとても重要)を分析してきたと語っていた両者。

2戦連続で勝利を決めたKUROMI選手でしたが、次の1戦では事前インタビューで「ブラジルを代表する初の選手としてベストを尽くしたい」と語っていたZEZAS選手が粘りを見せます。

が、結果はKUROMI選手に軍配があがりました。

STARTIIK選手 vs. LADRILLO-OS選手(3−2)

(左からSTARTIIK選手、LADRILLO-OS選手)

続いて、2−2の試合展開にもつれこんだ第3試合目。STARTIIK選手とLADRILLO-OS選手によるバトルです。

ともにヨーロッパ(STARTIIK選手)、アメリカカップ(LADRILLO-OS選手)の2位ということで、拮抗した熱いバトルを繰り広げてくれました。

またどちらも初出場で世界大会まで勝ち上がってきたという点でも共通点のあるふたりですが、最終的に制したのはSTARTIIK選手。次のラウンドでは優勝最有力候補のLEST選手とマッチすることが確定です。

KANITAMA選手 vs. ISMOO選手(1−3)

(左からKANITAMA選手、ISMOO選手)

第1ラウンド最終試合は、日本オープン戦で優勝して世界大会へ進んだKANITAMA選手対ヨーロッパカップ3位のISMOO選手。開催地が日本ということで、KANITAMA選手が登場した瞬間により一層大きな声援が響きます。

どちらも経験者で、KANITAMA選手は普段から緊張しないことで知られているらしく、また試合経験の豊富なISMOO選手も試合直前にカメラが寄ると笑顔を見せる貫禄。もちろん世界大会特有の緊張感はありますが、どこか安心して見られる対決となりました。

結果、初戦はISMOO選手が先取、次の試合でKANITAMA選手が追いかけるように勝利するも、その後1−3でISMOO選手が勝ち進みます。

まったくの余談ですが、同行していたカメラマンはZEZAS選手、そして筆者はKANITAMA選手を応援していたので、ふたりとも推しが初戦敗退となってしまい、やはり世界大会の戦いはハイレベルで先が読めないと思うところなのでした。

準々決勝第2ラウンド

(インターバルに、選手たちのボード前でポージングを決めていただきました)

準々決勝第2ラウンドは、「各地域予選1位の選手」対「第1ラウンドの勝者」の戦いです。

TRUEWHALE選手 vs. KELIANBAO選手(1−3)

(左から、TRUEWHALE選手、KELIANBAO選手)

初戦はSWC2023準優勝のTRUEWHALE選手とKELIANBAO選手の戦い。事前インタビューによると、TRUEWHALE選手が今大会でもっとも注目している選手は、やはりSWC2023で惜しくも自身を敗ったLEST選手とのこと。

TRUEWHALE選手は、今年のアメリカカップも優勝しており、実に華々しい経歴をお持ちなのですが、世界大会優勝経験はないという不遇の実力者。

今回こそはチャンピオンになることができるのか注目されていたのですが、結果はKELIANBAO選手の勝利となりました。第1ラウンドに引き続き圧倒的スピードを見せるKELIANBAO選手の無敗記録を一度は止めたものの、彼の勢いは衰えませんでした。

NEF選手 vs KUROMI選手(3−2)

(左からNEF選手、KUROMI選手)

2試合目は、ヨーロッパカップで優勝したNEF選手対KUROMI選手。

印象的だったのは、第1ラウンドに登場したISMOO選手が、今大会でもっとも注目している選手として親友のNEF選手を挙げていたのですが、NEF選手も同様にISMOO選手を挙げていたところ。

試合の前後で対戦相手とにこやかに握手を交わしたり、事前インタビューでほかの選手へリスペクトを見せたり、勝敗を決める選手同士がとてもいい関係であることにも当イベントの魅力を感じました。

試合展開は2−2まで白熱し、最終的にNEF選手が下します。

LEST選手 vs. STARTIIK選手(3−2)

(登場から貫禄を感じるLEST選手)

いよいよ登場した優勝最有力候補のLEST選手。STARTIIK選手との対戦です。LEST選手は2回以上優勝を経験している唯一の選手のため、会場全体が大注目の試合。

(イベント会場には、サマナーズウォーのアイコニックな女神アメリア像がそびえ立っていたのですが、その足元には歴代の優勝者の名前が刻まれています)

くわえてLEST選手といえば、独自のモンスター選びが特徴。昨年のSWCではチャンドラー、シャーロットを見出し、その後のトレンドを生み出し、今年も過去に人気のあったオケアノスブームを再燃させたため、今大会でも新たな流行が生まれるのではないかといわれていました。

そして実際ファーストピックで登場したのは光ハッカー(51LV3R)。思わず会場からも解説席からもどよめきが洩れます。しかもバンされてしまいましたが、ラストピックには風インドラ(シャクラ)も飛び出し、その意外性に歓声が上がりました。

先の読めない試合となりましたが、1セット目は予期せぬモンスターにも怯まなかったSTARTIIK選手に軍配があがります。2セット目でLEST選手が取り返しますが、3セット目で再び勝利を許し、そのあとから本領発揮といわんばかりにレジェンドとしての意地を見せ、見事LEST選手が勝ち進みました。

PU選手 vs. ISMOO選手(2−3)

(左からPU選手、ISMOO選手)

準々決勝最終試合は、アジアパシフィックカップ優勝のPU選手とISMOO選手の戦いです。

事前インタビューのなかで、アジアパシフィックカップから2週間という短い期間ながら、準備は万端だと語るPU選手。観戦者による投票で優勝候補3位の注目選手です。

このマッチは両者ともに3色(属性)バランスよく使いこなすのが特徴。ゆえにかなり均衡したバトル展開となり、2−2の長期戦へ。

最終的には試合が進むごとに強くなっていったISMOO選手が制しました。これでNEF選手とISMOO選手、親友同士の準決勝進出が決まります。

準決勝

(このころにはすっかり暗くなってきていました)

会場となった三角広場は天井が吹き抜けで、自然光がよく差し込む場所なのですが、長い戦いとなっているため、すっかり暗くなってきました。でもどの試合もピックされるモンスターや戦い方が異なり、のめりこむように見つめているとあっという間に過ぎたように感じます。

KELIANBAO選手 vs. NEF選手(3−1)

(左からKELIANBAO選手、NEF選手)

準決勝1戦目は、KELIANBAO選手対NEF選手。KELIANBAO選手は初出場ながら準決勝まで勢いよく勝ち進めており、いやが上にも注目度は上がりっぱなしです。

緊張感あふれる戦いですが、カメラを向けられるとお茶目な表情をしてくれるNEF選手。世界大会、しかもその準決勝まで勝ち進む選手はどんなときも焦らないのでしょうか。

サマナーズウォーは冷静な判断が勝敗を左右するゲームでもあるので、余裕のある姿が素敵です。

結果は、1戦NEF選手も勝利をおさめるも、KELIANBAO選手が勝ち進むこととなりました。

LEST選手 vs. ISMOO選手(3−2)

2戦目は、LEST選手対ISMOO選手。優勝最有力候補のLEST選手が今年も決勝戦の舞台に立つのかどうか大注目の試合のため、より一層大きな歓声が上がります。

特徴を挙げるならば、展開の読めないトリッキーなピックのLEST選手と、戦いを進めるごとに強さを増していくISMOO選手ということで、どちらが勝ってもおかしくありません。

試合は、先にISMOO選手が2点先取。LEST選手は万事休すかと思いきや、そこから昨年王者の意地を見せ、一気に連続3勝。だれもが予想できない展開でLEST選手が決勝進出のチケットを手にしました。

決勝:KELIANBAO選手 vs. LEST選手(4−3)

(固唾を飲んで目の前で繰り広げられるバトルに集中する観戦者たち)

最終決戦は、今大会で圧倒的な成績を残してきたKELIANBAO選手と前代未聞の2連覇がかかっているLEST選手のバトル。

両者とも事前インタビューで意気込みについて「東京への旅行を楽しみにしている」と語っていましたが、そんなふたりが優勝に王手がかかっているというのも面白い展開です。

スピードにおいて右に出る者のいないKELIANBAO選手と豊富な経験と実績を持つLEST選手、戦い方の異なるふたりなので、どういった試合運びとなるのか会場のボルテージも最高潮へ。

どちらかの選手の名前を書いたメッセージボードや自作の応援グッズを掲げるファンも多く、ポーカーフェイスだったKELIANBAO選手もカメラに向かってにっこりファンサービスをしてくれました。

さて試合展開は、KELIANBAO選手が3点先取。(決勝戦は4本先取制)このまま勢いを止めることは叶わないのではないかと思いきや、次戦でLEST選手が勝利します。

準決勝同様、後半から強さを見せるLEST選手。劣勢から3−3まで持ち込み、まさしく世界大会の決勝にふさわしい大接戦に。最終的に勝利をおさめたのはKELIANBAO選手でした。

(大接戦ののち、勝敗が決まった瞬間)

試合終了後、にこやかに握手をしながらなにか言葉を交わすふたりの姿が印象的でした。ぜひ来年もまた戦ってほしいものです。

(長年の親友同士のようないい表情!)

試合結果・表彰

(表彰式の様子。左からCom2uSグループ会長のジェイムズ・ソンさん、NEF選手、ISMOO選手、KELIANBAO選手、LEST選手、Com2uS Japan代表のキム・ジンヨンさん)

1ROUND: KELIANBAO vs H.FROG (勝者: KELIANBAO)

2ROUND: ZEZAS vs KUROMI (勝者: KUROMI )

3ROUND: STARTIIK vs LADRILLO-OS (勝者: STARTIIK)

4ROUND: KANITAMA vs ISMOO (勝者: ISMOO)

5ROUND: TRUEWHALE vs KELIANBAO (勝者:KELIANBAO)

6ROUND: NEF vs KUROMI (勝者: NEF)

7ROUND: LEST vs STARTIIK (勝者: LEST)

8ROUND: PU vs ISMOO (勝者: ISMOO)

9ROUND: KELIANBAO vs NEF (勝者: KELIANBAO)

10ROUND:LEST vs ISMOO (勝者: LEST)

11ROUND:KELIANBAO vs LEST (勝者: KELIANBAO)

優勝:KELIANBAO選手(シンガポール)

準優勝:LEST選手(中国)

3位(タイ):NEF選手(ドイツ) / ISMOO選手(ドイツ)

Com2uS Japan代表のキム・ジンヨン氏よりメダルと賞金ボード(優勝者:10万ドル、準優勝者:2万ドル、3位:1万ドル)が贈られました。チャンピオンのKELIANBAO選手は、最後に司会の井上さんより勝因を聞かれると「課金です」と答え、興奮冷めやらない会場は、今度は笑いに包まれて8時間超えという長い長い戦いに幕を下ろしました。

サマナーズウォーアプリ
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写真:南部 実還
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この記事を書いたライター

浦田みなみ
浦田みなみIP mag編集長

東京生まれ、渋谷ラバー。2011年小説『空のつくりかた』刊行。その後アパレル企業のコピーライティングをしたり、webメディアを立ち上げたり。最近の悩みは、趣味が多すぎてなにも極められないこと。でもそんな自分が好きです。

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