東京生まれ、渋谷ラバー。2011年小説『空のつくりかた』刊行。その後アパレル企業のコピーライティングをしたり、webメディアを立ち上げたり。最近の悩みは、趣味が多すぎてなにも極められないこと。でもそんな自分が好きです。
当記事は2024年10月6日(日)に幕張メッセで開催された「iNKODE to PLAY」のライブレポートです。
当メディアIP magでも何度かご紹介している、JAEJOONG(ジェジュン)が昨年2023年に設立し、CSO(最高戦略責任者)を務めるiNKODE JAPAN。
初めての主催ライブ公演「iNKODE to PLAY」がついに2024年10月5日(土)・6日(日)に開催されました!出演アーティストはJAEJOONGと今回が世界初のパフォーマンス披露となるSAY MY NAME。
最終日となる2日目はSAY MY NAMEのリーダー、ひぃちゃんことHITOMIの誕生日でもあり、ステージ上でサプライズ祝福されるというあたたかな場面もありました。
今回もできるかぎり会場の熱をそのままお伝えするべく、ペン、もといキーボードを打つ手を走らせていくので、参加された方も残念ながら参加できなかったという方もぜひご覧ください!
最初に現れたのはJAEJOONG。今回のライブはとくにロックナンバーが豊富だったのですが(JAEJOONGいわく「こういう曲は音程も高いしすごく疲れるけど、みんなが目をキラキラさせて聴いてくれるからうれしい」とのこと)、最初から圧倒的声量で魅了してくれます。
炎が噴き出す演出もあり、会場の温度は実際にも気持ち的にも急上昇。たびたび「暑いね」と繰り返していたのですが、ファンの熱量も前日の1日目より熱いと感じたらしく「こんなに暑いのはみんなが熱くしているからだよ」とさらに温度を高めるような言葉を投げかけていました。
映像と音響、照明の相性もばっちりで、ファンの心も連れてすべてが一体となった会場をJAEJOONGは所狭しと駆け回ります。こんなに動いても息が一切乱れないパフォーマンス力はさすがの一言。
時にMCも挟みながら6曲完走すると、「2日目だから『なにか特別なことがあるんじゃないか』って期待している人もいるかもしれないけど、たぶんなにかあるよ」と意味深な言葉を残し、自身がプロデュースするSAY MY NAMEのためにステージを後にします。
先日の「20TH ANNIVERSARY 2024 KIM JAE JOONG ASIA TOUR CONCERT “FLOWER GARDEN” in JAPAN」のライブレポートを公開した際に読者の方から「JAEJOONGはファンへのサービス精神が大きすぎてパフォーマンス時間が長くなりがち」と教えていただいたので「今回は意外とあっさりだな」と思っていたら、ステージ袖からカメラに向かって「まだみんなのこと見てるよ」と茶目っけたっぷりに挨拶してくれました。期待を裏切りません。
ド派手な爆音とともに登場したSAY MY NAME。キュートな声と迫力のあるダンスで一気に会場を「セマネ」色に染め上げてくれます。
IP magではメンバーが一人ずつ発表されるたびにそのトレーラー映像をご紹介してきましたが、目の前で全員が集まって動いているのを見ると、より一層それぞれの個性と、そしてそれらが合わさったときの魅力を感じます。
ちなみにこちらが1人目のDOHEE(ドヒ)が公開されたときの紹介記事です。
トレーラー映像で用いられた楽曲はいずれも同じでしたが、この歌唱も披露してくれました。メンバー全員が透き通った声をしているので、合わさったときの心地よさにはまりそうです。
MCに入ると、自己紹介は全員日本語で行ってくれました。これだけ魅力にあふれていたら当然かもしれませんが、とはいえ世界初のパフォーマンスだというのに、すでにそれぞれにファンがついており、挨拶のたびに大きな歓声が上がります。
とくに会場に彼女たちのトレーニング中の映像が流れると、その夢に向かってひたむきに努力を続けてきた姿に、JAEJOONGを見に来たファンたちも応援モードに。
JAEJOONGいわく、まだそれぞれのポジションを発表していないそうですが、何人かはこの舞台で自ら明かしてくれていました。
AKB48、そしてIZ*ONEの一員として多くのファンを虜にしてきた本田仁美=HITOMIはリーダー、もうひとりの日本人のMEIはメインダンサー、タイ出身のKANNY(カニー)はメインラッパー、SOHA(ソハ)はメインボーカル、JUNHWI(ジュニ)はリードボーカル。
メインボーカルやリードボーカルは決まっているものの、あとから再登場したJAEJOONGは「みんな歌がうまい」と唸っていました。実際、途中アカペラで全員の美声を届かせるといったパフォーマンスもあり、すっかり惹きつけられてしまいます。
SAY MY NAMEがMCをしていると、後ろからJAEJOONGが花束を持って再登場。10月6日、この日はHITOMIの誕生日なのです!サプライズで祝福することをSAY MY NAMEのほかのメンバーにも事前に伝えていたそうで、HITOMIだけが聞かされないままバースデーソングの合唱が響き渡ります。
会場にはHITOMIのおじいちゃんも見に来ていたらしく、「韓国で再挑戦するっていうことを伝えていなかったから、またこうして舞台に立てているところを見せられてうれしい」と目をうるませると、感動がほかのメンバーにも伝染。グループの仲のよさがうかがえる場面でした。
SAY MY NAMEの最年少末っ子はSEUNGJOO(スンジュ)。弱冠14歳だというので、この日23歳になったHITOMIは「またSEUNGJOOとの年の差が9個空いてしまいました」とはにかんでいましたが、その表情はキラキラと輝いていて年の差を一切感じさせません。
けれど同時に、たくさんの「ひぃちゃん」と呼ぶファンの声援に、リーダーとしてのキャリアの貫禄、そして今もなお大きな人気を得ていることを教えてくれます。
SAY MY NAME初のライブパフォーマンス最終日ということで、終わったらなにをしたいかという話題になると、SEUNGJOOから「昨日メロンパンを食べました」、SOHAから「メロンパンとプリンが食べたいです」とかわいすぎる答えが聞け、会場から「かわいい」という声が飛び交います。
きっとこれからもっと多くのファンの心をつかんでいくんだろうなぁと予感させるワンシーンでもあり、また会場の一体感にほっこりする名場面でもありました。
実際に筆者の近くの席から「JAEJOONG目的だったけど、みんなかわいいしファンになっちゃった」という声がちらほら聞こえ、SAY MY NAMEをプロデュースするJAEJOONGがどうしてこの場を彼女たちの初舞台に選んだのかわかったような気がしました。
それは以前のJAEJOONGのライブでも感じた、アーティストとファンのあいだで結ばれている信頼関係。みんながファミリーだから安心してお披露目できると考えたのではないかと勝手ながら推測してしまったのでした。
再びJAEJOONGのステージ。登場するとすぐに「メロンパンとプリンが食べたいです」とSOHAの真似をして会場を沸かせていましたが、パフォーマンスは圧巻の力強さ。
ちなみに声真似を続けたまま「ひえひえのビールが飲みたいです」と本音も伝えてくれました(笑)。
ライブを盛り上げるおなじみの楽曲「Summer J」は、今回も「we say J」「J!J!J!J!」のコール&レスポンスを繰り返し披露。ファンのボルテージも最高潮に達します。
MCに切り替わり、水を飲みはじめるとファンのほうから「もう1回!」と“おねだり”が!「またやりたいの?本当に?」と焦らしつつも、もちろん応じてくれます。
飲みかけの水を観客席に振りまき、さらには新しいペットボトルの水も振りまいたうえで再度始まるコール&レスポンス。疲れたというポーズでステージ上に座ったり寝転がったりしたまま歌唱するシーンもありましたが、一切音程も声量もブレないのがJAEJOONGクオリティですね。
そんなふうにパフォーマンスで観客を高みに連れていくロックな姿も魅力ですが、SAY MY NAMEの話になると「自慢したくなる」と言いながら「みんなかわいい」「みんな歌がうまい」「みんなダンスがうまい」「みんななかよし」と本当に褒め言葉が止まりません。
その様子に前日の会場では「アッパ(お父さんの意)」という声も上がったそうですが、それには不服なようで「まだそんな年じゃないでしょ〜」といたずらっぽくぼやいていました。
「でもSEUNGJOOが14歳だからオッパでもないし、アジョシは違うでしょ〜」と重ねると、会場は笑いの渦に包まれます。iNKODEのCSOを務めていますが、「社長」や「代表」と呼ばれるのも好まないそうで、それを聞いたファンから「ボス」という声が上がると「そう、ボスって呼んでもらっている」と満足げでした。
71歳まで現役アイドルでいると決めているそうで、SAY MY NAMEも10年先も20年先もステージ上にいよう、という言葉に感動したファンも多かったのではないでしょうか。
最後にはまたSAY MY NAMEのみんなをステージ上に呼んで記念撮影。会場のファンたちも一緒にねこのポーズをするなど、やわらかいムードのまま大詰めとなりました。
みどころが多すぎてあっという間に感じたステージでしたが(とはいえ実際は約3時間と、たっぷり時間をかけて楽しませてくれたイベントでした!)「また日本で楽しいことがあるから」という最後の言葉に胸が躍るばかりです。
この次はいったいどんなふうに楽しませてくれるのでしょうか?ファンの方々は心して公式発表を待ちましょう。
当記事は2024年10月6日(日)に幕張メッセで開催された「iNKODE to PLAY」のライブレポートです。
東京生まれ、渋谷ラバー。2011年小説『空のつくりかた』刊行。その後アパレル企業のコピーライティングをしたり、webメディアを立ち上げたり。最近の悩みは、趣味が多すぎてなにも極められないこと。でもそんな自分が好きです。