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「『葬送のフリーレン』の海外人気はどれくらい?」「とくに海外で人気の『葬送のフリーレン』のキャラクターは?」と、『葬送のフリーレン』に対する海外の反応が気になる方は多いでしょう。
日本で大人気の漫画・アニメ作品『葬送のフリーレン』は、海外でも人気が高いです。
本記事では、『葬送のフリーレン』の海外人気が高い理由や、とくに人気のキャラクターなどを解説します。最後まで読むことで、『葬送のフリーレン』の海外人気の高さが理解できるでしょう。
『葬送のフリーレン』は海外でも人気のある作品です。
『週刊少年サンデー』で2020年から連載中のファンタジー漫画作品で、コミックス累計発行部数は2,200万部を突破しています。
2023年よりテレビアニメ化され、海外のストリーミングサービスでも配信されています。その際の英題は『Frieren : Beyond Journey's End』です。
配信開始時から海外の人気ぶりは凄まじく、2023年11月には海外の大手アニメ情報サイト「MyAnimeList」のユーザー投票で、総合ランキング1位を獲得しました。その順位は2025年2月時点でも維持しつづけており、スコアも9.31と高い評価を得ています。
配信が始まってすぐに高評価を得て、それが現在も続いていることからも、『葬送のフリーレン』は海外人気が高い作品だといえるでしょう。
参照:ORICON NEWS「『葬送のフリーレン』バカ売れ!累計2200万部突破 アニメ放送後も盛り上がり続く」
参照:TVアニメ『葬送のフリーレン』公式サイト「TVアニメ『葬送のフリーレン』2023年秋放送開始決定!初のPVと新ビジュアルも公開!」
参照:Record China「「葬送のフリーレン」が米アニメサイトで1位に=中国ネット「本当にすごいのは…」」
参照:MyAnimeList「Sousou no Frieren - Beyond Journey's End」
『葬送のフリーレン』の海外人気が高い理由は以下の5つです。
それぞれ解説します。
『葬送のフリーレン』の海外人気が高い理由は、ストーリーや設定が斬新でおもしろいことが挙げられます。
冒険ファンタジーといえば、主人公が仲間と出会い、ともに成長しながら立ちはだかる強敵を討伐していくストーリー展開が主流です。
しかし、『葬送のフリーレン』はいきなり魔王を討伐したところからストーリーが始まります。
また、多くの作品で主人公として描かれる立場の勇者が第一話で死亡したり、強敵とのバトルシーンが数コマの描写で終わったりと、作中では独創的な要素が多く見られます。
参照:PRESIDENT Online「「鬼滅」でも「進撃の巨人」でも「ハガレン」でもない…海外のアニメファンが歴代1位に選んだ「非ジャンプ作品」(3ページ目)」
参照:numan「『葬送のフリーレン』最終回を海外勢はどう見た?「もうフリーレン・フライデーは来ないのか…」と惜しむ声、評論家からは「満ち溢れたハッピーエンドだ」」
『葬送のフリーレン』の海外人気が高い理由は、アニメーションのクオリティが高いためです。
手掛けているのは、アニメーション制作会社のマッドハウス。作画の美しさと原作再現度の高さで海外からも評価され、話題になりました。
『葬送のフリーレン』のアニメーションは、童話のなかのような世界観に仕上げられているのが特徴です。さまざまな魔法が交錯するバトルシーンも、感動的なシーンも、丁寧に描かれています。
とくにフリーレンの成長や勇者ヒンメルとの絆を彷彿とさせる場面は、多くの人の感動を呼びました。
参照:マッドハウス「葬送のフリーレン」
参照:numan「『葬送のフリーレン』最終回を海外勢はどう見た?「もうフリーレン・フライデーは来ないのか…」と惜しむ声、評論家からは「満ち溢れたハッピーエンドだ」」
参照:VoiceTube「【海外の反応】アニメ『葬送のフリーレン』が人気出てる理由って何?外国人の感想を聞いてみよう!」
参照:Real Sound「『葬送のフリーレン』ヒンメルが遺した記憶を振り返る “くだらない魔法”がつないだ絆」
その個性に惹かれる魅力的なキャラクターが多いことも、『葬送のフリーレン』が高い海外人気を獲得している理由の一つです。当作には、どこか親近感を覚えるキャラクターが数多く登場します。
たとえば主人公のフリーレンは、早朝に起きられない、寝相が悪いなど、凛とした見た目からは想像がつかない一面を持っています。また、僧侶のハイターは聖職者でありながら無類の酒好きで、二日酔いになるのは日常茶飯事です。
どのキャラクターも完璧ではなく弱点を持っているからこそ、より愛されているといえるでしょう。
参照:CBR「10 Things Frieren Does Better Than Most Other Anime」
参照:Yahoo!JAPANニュース「マンガ大賞受賞作「葬送のフリーレン」の魅力 スーパー魔法使いなのにダメっ娘のギャップ萌えも(河村鳴紘)」
『葬送のフリーレン』の海外人気が高い理由として、アニメサウンドが高く評価されている点も挙げられます。
サウンドを担当したのは、作曲家のEvan Callです。これまで数多くの楽曲を生み出してきた有名な作曲家で、海外人気の高いアニメ作品『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』などの楽曲も手掛けています。
『葬送のフリーレン』は過去の回想シーンが多いため、ストーリーに合わせてノスタルジックなサウンドが多く取り入れられているのが特徴。アニメの雰囲気とマッチするこの音楽も合わさって、穏やかな世界観が作られているのです。
またアニメサウンドだけでなく、主題歌も高く評価されています。アニメ第1期のオープニングテーマ「勇者」は人気ユニットYOASOBIが担当しました。YOASOBIは2023年にLAの音楽フェスに出演し、2024年にはアメリカで単独公演を行うなど、海外でも支持されているアーティストです。
なお、YOASOBIのコンポーザーであるAyaseさんの公式YouTubeにて公開されている「勇者」の関連動画は2025年2月時点で、3,400万回以上再生されています。
参照:アニメ『葬送のフリーレン』公式サイト「MUSIC」
参照:YouTube「勇者(Ayase / YOASOBI)」
参照:MOVIE WALKER PRESS「「葬送のフリーレン」作曲家・Evan Callが明かす“物語に寄り添う”音楽世界「どこか懐かしいと思えるように」」
『葬送のフリーレン』の海外人気が高い理由に、主人公フリーレンを通じて気づきが得られる点が挙げられます。
フリーレンは、ヒンメルや仲間の死をきっかけに、他者との関わりや時間の大切さを知ります。その描き方が哲学的だと評価されているのです。
映像作品のデータベースサイトIMDbでは、「後悔と人間性を理解したい切実な思いから始まる感動的な物語だ」とレビューされています。他に「周囲の人々を大切にすることや時間のはかなさ、相互理解の大切さを教えてくれる」という声も上がっているようです。
典型的なファンタジーと異なり、日常の尊さを再認識できるのも、この作品の魅力の一つといえるでしょう。
参照:Record China「アニメ「葬送のフリーレン」、独特の魅力に思わず涙する人続出―台湾サイト」
参照:IMDb「User-submitted review of "Sôsô no Furîren"」
『葬送のフリーレン』の海外人気の高いキャラクターを「MyAnimeList」のユーザーによるFavorite数をもとに紹介します。
それぞれ解説します。
『葬送のフリーレン』の海外人気1位のキャラクターは、主人公フリーレンです。フリーレンは千年以上生きるエルフの魔法使いであり、勇者ヒンメルと共に魔王を倒しました。
魔法使いとして圧倒的な実力を持つ一方、日常生活はだらしない部分が目立つキャラクターです。その人間臭さが親しみやすさにつながり、海外人気を集めています。
フリーレンがヒンメルたちとの関わり合いを経て、人の心を知ろうと変化していく姿も人気の理由です。
MyAnimeListのFavorite数は、2025年2月時点で2.2万件を超えています。
参照:MyAnimeList「Frieren」
参照:アニメ『葬送のフリーレン』公式サイト「フリーレン - CHARACTER」
『葬送のフリーレン』の海外人気2位のキャラクターは、フェルンです。
戦争孤児だったフェルンは、勇者ヒンメルのパーティーにいた僧侶ハイターに拾われました。ハイターと暮らすうちにしっかり者となり、ズボラなフリーレンの世話を焼くお母さん役を担っています。
普段は冷静な一方、不満がたまると口を聞かなくなるなど、10代ならではの愛らしい子どもっぽさも人気を集める理由のひとつです。
フェルンは毒舌で冷たく見える部分もあるものの、仲間を大切に思う姿も見られます。そのような、たまに見せる優しさが多くの海外ファンを獲得しています。
MyAnimeListのFavorite数は、2025年2月時点で約4千件です。
参照:MyAnimeList「Fern」
参照:アニメ『葬送のフリーレン』公式サイト「フェルン - CHARACTER」
『葬送のフリーレン』の海外人気3位のキャラクターは、ヒンメルです。
ヒンメルはフリーレンとともに魔王を倒した勇者で、仲間思いなキャラクターです。困っている人を放っておけない人格者であり、魔王討伐の旅の途中で多くの村や町を魔物から救いました。そのため、ヒンメルの功績をたたえた銅像が各地に建てられています。
フリーレンはたびたび「ヒンメルならそうした」と発言し、同じように人や村を救っています。多くの人の見本になる人間性の高さが、ヒンメルの海外人気が高い理由でしょう。また「イケメン」と自称するナルシストな一面も、親しみやすさをもたらし、魅力をさらに高めています。
現実の世界においては、2024年6月、台湾の地下鉄で無差別刺傷事件が起きました。その場にいた台湾人男性が犯人を取り押さえ、乗客を守ることに成功したのですが、のちにインタビューを受けた彼の「勇者ヒンメルならそうした」というコメントは、大きな話題を呼んだと同時に、台湾における『葬送のフリーレン』の影響が大きいことを示しているといえるでしょう。
MyAnimeListのFavorite数は、2025年2月時点で3千件を超えています。
参照:MyAnimeList「Himmel」
参照:アニメ『葬送のフリーレン』公式サイト「ヒンメル - CHARACTER」
参照:NOWnews今日新聞「影/中捷英雄!「欣梅爾也會這樣做」長髮哥引動漫名句為宅宅平反」
『葬送のフリーレン』の海外人気4位のキャラクターは、シュタルクです。シュタルクは、勇者ヒンメルのパーティーにいた、ドワーフ族の戦士アイゼンの弟子です。
普段は臆病ですが、いざとなると勇敢に戦います。その姿が格好いいと海外ファンの間で人気を集めています。
フェルンとは喧嘩と仲直りを繰り返しながら仲を深めており、不器用ながら誠実に向き合う真摯な姿も人気の理由です。
MyAnimeListのFavorite数は、2025年2月時点で2千件を超えています。
参照:MyAnimeList「Stark」
参照:アニメ『葬送のフリーレン』公式サイト「シュタルク - CHARACTER」
『葬送のフリーレン』の海外人気5位のキャラクターは、ユーベルです。ユーベルは饒舌で、常にうっすらとした笑みを浮かべている三級魔法使いです。
人を殺すことへの抵抗が無いのが特徴で、穏やかな性格のキャラクターが多い作中において、異質な存在だといえるでしょう。言動が過激であるため、刺激的なキャラクターとして人気を集めています。
一方、二級魔法使いのラントに興味を持ってつきまとう様子が可愛いとも評価されています。初登場時とその後の印象が大きく異なるため、いわゆる「ギャップ萌え」で人気が高まっているキャラクターです。
MyAnimeListのFavorite数は、2025年2月時点で千件を超えています。
参照:MyAnimeList「Übel」
参照:アニメ『葬送のフリーレン』公式サイト「ユーベル - CHARACTER」
『葬送のフリーレン』はテレビアニメ第2期の制作決定が発表されています。それを受けて、海外ファンからは「楽しみ」「放送が待ちきれない」などの声が多く上がっています。
アニメ第1期は、国内外の幅広いファンを獲得して大きな反響を呼びました。放送終了後は世界中のファンがフリーレンロスに陥り、ネット上では第2期の放送を望む声が多く見られています。
こうした背景もあり、2024年9月に第2期の製作決定が発表された際は、多くのファンが喜びの声を上げました。
海外でもポジティブな反応が多く見られたため、今後はさらなる海外人気の高まりが予想できるでしょう。
参照:アニメ『葬送のフリーレン』公式サイト「TVアニメ2期制作決定!ティザービジュアル公開、さらに山田鐘人先生・アベツカサ先生からお祝いコメント&イラスト到着!」
『葬送のフリーレン』の海外人気は今後も高まると予想されます。
「MyAnimeList」で総合ランキング1位を獲得した『葬送のフリーレン』は、今なお高い評価を得ています。
単なるバトルや冒険ファンタジーというジャンルにとどまらない、日常の大切さに気づける普遍的な物語だからこそ、長く愛される作品です。
今後もアニメ第2期の放送などにより、国内のみならず海外人気も高まっていくでしょう。
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