東京生まれ、渋谷ラバー。2011年小説『空のつくりかた』刊行。その後アパレル企業のコピーライティングをしたり、webメディアを立ち上げたり。最近の悩みは、趣味が多すぎてなにも極められないこと。でもそんな自分が好きです。
幼少期はバレリーナを目指してクラシックバレエに励み、そこで身につけた表現力と持ち前のファッションセンスを生かして、モデルとして活動する清水こづえさん。同時にユニークなクリエイティビティを発揮し、イラストレーターとして個展を開催したり、アパレルブランドとコラボレーションアイテムを制作したりしています。
当初追いかけていた夢を諦め、現在の道を選びとるまでにどんなことを考え、どんなことをしてきたのか。このたびお話を聞いてみたところ、少女時代に人生の岐路に立たされたことで、早い時期に深くご自身を見つめてきたからこそ見えたこと、そして挑戦できたことがあるのではないかと感じました。
そうして自ら望んで飛び込んださまざまな経験はすべて糧となり、いま彼女を輝かせる自信に形を変えているような気がします。
彼女がまだ何者でもなかったころに焦点を当てた当インタビューは、これからモデル、クリエイターを目指す若者たち、そして自らのやりたいことに迷っている方々に読んでいただきたいのはもちろん、カットごとにころころと表情が変わるお写真もぜひ堪能してほしいところ。
実は筆者は、彼女が大学生だったころからファンとして追いかけていた筋金入りのファン。どの写真も選びきれずボリュームたっぷりになってしまったことはご愛嬌ということで、どうかひとつ、よろしくお願いいたします。
モデルとしての活動を始められたのは、サロンモデルにスカウトされたことがきっかけだと思いますが、それまで芸能への道は考えていましたか?
まったく考えていなかったです。高校生くらいのとき、モデル活動をしている友だちがいて、私とは別世界の話だと思っていました。
身近にそういったお仕事をされている方がいると「私もなりたい!」と思う方もいるかなと思いますが、逆だったんですね。
今でもその子とは仲良くさせてもらっているんですけど、当時からかわいすぎて、全然そんな発想なかったです(笑)。
私はデザインだったり、むしろモデルさんを起用したコンテンツのディレクションだったり、といったことをやってみたいと思っていました。なので今でも自分がこういうお仕事をさせていただいているのが不思議です。
でも3歳から中学校を卒業するまでクラシックバレエを習ってきて、自分のことを表現するっていうのは好きだったので、どこかつながる気がしています。なので今は楽しんでいますね。
クリエイターとして活動を始められたきっかけはなんだったんですか?
たぶん一番大きなきっかけになったのは、コロナ禍というパンデミックだったと思います。
両親ともに美大を卒業していて、父は今もデザイン関連の仕事をしているんですけど、小さいころからその姿を見ていたので、絵を描くということ自体は、バレエと一緒に日常のなかに溶け込んでいました。
私自身もデザインに興味があり、でも美大を選ばなかったので、どこか企業に入ってそこでデザインの仕事をするというイメージを抱いていました。
でもコロナ禍になって時間ができて、改めて自分の作りたいものを見つめなおしたときに、せっかくだからこの機会に、今まで自分が作ってきたものを発信してみようかなと思って、インスタにイラストレーターとしてのアカウントを新規で作ったんです。
モデルとしてのアカウントのほうのフォロワーさんに「コロナ禍で行けないけど行きたい場所のお写真をください」って募集して、集まったものにイラストを描きこんで発信しはじめたのが活動の第一歩になった気がします。
初めての個展が2021年なので、そこからスピーディーに進められたんですね。
グループ展にはそれまでも参加させていただいていたんですけど、個展はコロナ禍が落ち着いてすぐに開催しました。
所属されている事務所のサイトで、「イラストは思いついたときに描く、思いつかなかったら描かない」とおっしゃっているのを拝見したんですが、個展を開催するとなるとどうしても締切があると思います。焦ることはないですか?
くわしく見てくださっていてはずかしいです(笑)。なんというか、もともとのんびりしているタイプなんですよね。期限がないとやらないことも多いので、伝えたい気持ちがあるならまず紙に書き出して、期限を決めてから取り組むというスタイルが合っているなと思っています。
好きに描いた作品は結構表に出していないことが多くて、未発表作品もたくさんあるんですけど、それをもっと出したいと思ったときに個展を開くという感じです。
なので自分のなかでメッセージ性の強い作品は、「こういう個展をするぞ」と決めてから制作したものが多いですね。
発表されていない作品ということは、SNS上にも公開していないということですか?
そうですね、意図があるわけではないんですけど。少し話がそれるんですけど、もともとなにかものを作るということが好きで、基本的に全部「好きなことをやっているだけ」という感覚に近いんです。
もちろんお仕事としてイラストの依頼をいただいたときは違うんですけど、好きなように描いているときは自己満足といいますか……。
あまりだれかに「見て見て!」って言うような感覚でもないし、自分の生活のなかでお気に入りのものが増えたなという気分なので、「ちゃんと発信しなきゃ」と思いながら全然できていないんですよね(笑)。
なるほど。「思いつかなくてもいつか思いつくというスタンスでいるから焦らない」とおっしゃっているのも拝見したんですけど、自由に描いているからこそそう感じられるのかなと思いました。
クライアントさんに「ここ、もうちょっと……」って言われて期限が迫っているときは焦りますけどね(笑)。でも基本的にはみなさま「こづえワールドでいいよ」って言ってくださるので、本当にありがたくて頭が上がらないです。
焦っていいものが生まれるわけではないので、いつも悠然とかまえていられるの、とてもいいと思います。
日常的には「バスに乗り遅れそう」とか「荷物が届く時間に間に合わない」とか、毎日エマージェンシーですよ(笑)。
ちょっと安心しました(笑)。ちなみに夏休みの宿題は、いつごろから着手されていました?
ギリギリにやるタイプでした(笑)。計画表は初日に書くんですけど、全然そのとおりに進行しなくて、最終的に「やばいやばい!」って焦っていました。卒論もそうでしたね(笑)。
卒論は大学卒業がかかっているのでちょっと焦りますね……(笑)。
そういえば大学ではマーケティングを学ばれていたんですよね?デザインだけでなくビジネスにも興味があったのでしょうか?
進路を決めるときに、なにをしたいのか明確に決まっていなくて、でも経営やマーケティングを勉強したら、自分のブランディングをするにしても、自分の考えをお話しするにしても役に立つんじゃないかと思ったんです。
どの分野においても自分のことを売り込むって大事なことだと思うので、全部マーケティングに通ずると思って経営学科、そのうえでマーケティングのゼミを専攻しました。
実際にお仕事をするうえで、そのとき学んだ知識や経験が生かされていると感じることはありますか?
たとえばイラストレーターとして、企業とコラボレーションして商品を作らせていただくときに、私の知名度はまだまだ低いと自覚しているので、自身の名前を前面に出す売り方よりも「そのブランドのファンの方はどういうものが欲しいのかな」と考えられるようになったのは、大学でそういうことを勉強したからかもしれません。
企業さんと一緒にものづくりをさせていただくからには、正直売れなかったら意味がないと思っているんです。
クリエイティブ要素とビジネス要素って、どうしても融合して考えることが難しい場面も多いと思いますが、すごくバランスよく捉えられているんですね。
もちろん芸術的なものも好きですし、ビジネス的視点を度外視してそれ一本でやっている方もすごく素晴らしいと思うんですけど、そういう方をリスペクトしたうえで、私の場合は経営学を学んできたということもあって商業的なスタイルのほうが合っている気がします。もっとビジネス的でもいいかもしれません(笑)。
長い間続けていたクラシックバレエを辞められたとき、心許なさなどはありませんでしたか?
すごくありました。やっぱりずっとバレリーナになりたいって思っていたし、目標が決まっている自分がすごく好きでもあったし、それによって自信を持てた部分もあったんです。
とくに私の場合、ちょっと嫌なやつだったんですよ。今だったらもちろん、これから自分がなにをしていきたいかわからない人がたくさんいることを知っているんですけど、小学生くらいのころは同級生が将来の夢が決まっていないって言うのを聞くと「なんで?」「どうやって生きていくの?」なんて思ってしまうような、すごく嫌な考え方を持っていました……。
それなのに、そんな私が将来の夢を急に失ってしまったので自信もなくなっちゃったし、「なんで私生きているのかな」と思ってしまった時期もありました。
本当に自分にはなにもなくて、足元がふわふわしているような感覚に陥ったというか、すごく不安な時期でしたね。
高校からはダンス部に入ったんですけど、それでも漠然と生きている心地で、ずっともやっとしていたというか、苦しかったです。
そのあと、どうやって切り替えられたんですか?
そのときに、自分の好きなことや目標が定まらない人たちの気持ちを知ることができて、「じゃあ私もこれからいろんなことをやってみよう」「やったことのないことを全部やってみよう」ってマインドになりました。
まずやってみて、そこから向き不向きを見極めていけばいいと思ったので、とくに大学に入ってからは、お金を稼ぐ目的ではなく、とにかく自分が興味のあることをやってみるという考えに切り替えて、いろんなアルバイトを経験しましたね。
そこから改めて自分という人間を知った気がします。どういうものだったら続けられて、どういうものだったら続けられないんだろう、とか。
お仕事っていうのは、すごく嫌なことがあったり、たとえば血を吐いちゃうくらいしんどいことがあったりしても、それでも続けられるものだと思っていたので、そのくらいの思いをもって続けられるものを探す旅に出たような感覚です。
そのためにバイトは「何種類経験したんだろう?」って思うくらいやりましたし、コロナ禍に入ってからはできなくなっちゃいましたけど、長期休みには必ず海外旅行をしていました。
それで一つずつ自分がどういう人間なのかを見つけていって、そこからさらに少しずつ絞り込んでいって……という感じです。
だれに言われたわけでもなく、自らそういうふうに切り替えるのは、なかなかできないことだと思います。
ありがとうございます。でも本当にそれまでバレエのことしか考えたことがなかったので、会社員になるっていうのもあまりしっくりこなくて、それでとりあえずいろんなことをやってみたという感じです。
差し支えなければ、そのときのアルバイト経験のなかでとくに面白かったことなど教えていただけますか?
全部面白かったので難しいですね……。ウェディング式場の配給もしたし、2年間アパレルのお仕事もさせていただいて、そのあとECの撮影関連の制作会社に1年間勤めて、レンタルスペースの会社で働いてみたり、日雇いでシール貼りや食肉工場に行ってみたり……。
あと「ラテアートをやってみたい」という理由だけでカフェのバイトもしました。難しすぎて初歩中の初歩みたいな1種類しかできなかったんですけど(笑)。
それぞれ楽しかったです。たとえばウェディング式場の配給のバイトのときには、たまたま世界中の女性社長が集まるパーティーが開催されて、そこに配給することになったんですけど、見たことのない世界だったので面白かったですし……。
楽しそうです。ちなみに清水さんは毎日違う環境に身を置くことと、ずっと同じ環境で突き詰めるのと、どちらのほうが合っていると思いますか?
全然答えになっていないんですけど、主軸を持ったうえで、いろんなことをするというのが私には向いているかもしれません。
学生時代も結局「大学生」という主軸があったから、それだけ好き勝手にたくさんのアルバイトを経験できたのかなと思いますし、今も「モデル」という軸があるから、イラストを描いたり、ほかにもいろんな好きなことをできているのかなと思います。
モデルとしての活動とイラストレーターとしての活動の2本柱なのかなと思っていたんですが、ご自身としては軸はモデル業なんですね。
そうですね。「食べていく」というのを主軸とすると、モデルという仕事があって、それに付随してイラストレーターという「やりたかったこと」があるという感じがします。
一番自分らしくいられると感じる場所はどこですか?場所だけでなく、自分らしくいられるお仕事もあればお聞きしたいです。
おうちにいるときが一番自分らしいと思います。お仕事については、今回のインタビューもそうなんですけど、モデルとイラストレーター、どちらの私にも目を向けてくださる機会があると、一番自分を表現できているかなと感じます。
……私自身にフォーカスしていただいているから当たり前なんですけど(笑)。でも自分を表現できているだけじゃなくて、一番クリーンな状態でいられるとも思いますね。
変な言い方かもしれないんですけど、やっぱり生活したり、生きていると感じられたりするときが一番自分らしいと思うので、そこにフォーカスしていただけるお仕事は自分らしくいられるかもしれません。
実は個人的に清水さんが事務所に入られる前からインスタをフォローさせていただいているんですが、おしゃれでかわいいというのは大前提として、すごく自然体な方だなというところにずっと惹かれています。自己表現をするうえで演出などは意識されていますか?
ありがとうございます。意識はしていないですね。なんというか、「どの人の前にいる自分も本物」という感覚があって、彼にも「こづえにはいろんなモードがあるね」って言われています。
それを「作っている」って思われちゃうときもあるかもしれないんですけど、私としては切り替えているつもりはなくて、だれに対してもフラットに接しているつもりです。
あまり人見知りをしたり緊張したりすることもないですか?
もちろんまったくしないっていうわけではないんですけど、昔からあまりしないんですよね。新しいことや新しい人と出会うことに、あまり気構えとか勇気がいらないタイプかもしれません。
だからフットワーク軽くいろんなアルバイトを経験できたという面もありそうですね。
そうですね、「全員知らない人だけどいっか〜」みたいな感じでした(笑)。
お話を聞いていると、今までのすべての経験が糧になって自信につながっているのかなと思うんですが、現在モデル業とクリエイティブ業を両立されていて、片方の経験がもう一方の活動に生かされることもあると感じますか?
あると思います。両方とも「見せ方を意識する」という面で通ずるものがありますし、とくに私の場合は人物を描くことが多いので、たとえば実際に私が取ったポーズをイラストに落とし込んだり、逆にイラストを描くうえで浮かんだ「こういう服を着る子はこういう感じかな」というイメージをポージングに生かしたり、そういうことは日常的にしている気がします。
自分が着たことのないテイストのお洋服を着るときも「こういう感じの女の子だったら似合いそうだな」ってイラストのイメージが先に浮かんで、そこに自身を落とし込むということもありますね。
あとモデルのお仕事をしていると、いろんなことを経験させていただけて、いろんなものを見せていただけるので、そこで得た経験、見たものがイラストに反映されることもあると思うと、すごくリンクしていると感じます。
清水さんはファッションごとに表情やポージングを全部変えて、まるで別人のように変身されるのが印象的だと感じていたんですけど、その理由が少しわかった気がします。
さっきの「主軸があって、いろんなものになるのが好き」っていうお話と通ずるんですけど、もともとクラシックバレエが好きだったのも、いろんな役になれるっていうのが楽しかったからなんですよね。
あるときはプリンセスになって、あるときは村の娘になって……っていう、「自分」というものがあるうえで、それをいろんなものに形を変えて昇華するのがずっと好きだったので、お洋服を着るときにも同じようなことをしているんだと思います。
自分ではインスタを見返していて統一感がないなって思うこともあります(笑)。
個人的にはそれが見ていて楽しいので、まさか統一感がないと感じられていたとは驚きです。「主軸がモデル」とおっしゃる清水さんに失礼だとは思うんですが、もしかしたら演技の才能もお持ちなのではないかと思いました。
本当ですか?おしゃべりに向いていないからなぁ。でもたしかにMVのお仕事は好きです。バレエもMVもしゃべるお芝居じゃないからかもしれません。
自分の声で演じるとなると、ちょっとあまりイメージができないんですけど、でもなにかになりきるのは大好きです。
今後やってみたいお仕事などはありますか?
細かい野望を言うと「ああいうところに自分の絵を置いてもらえるようになりたい」とか、いろいろあるんですけど、大きい枠で捉えると、一番は現状維持したいです。
「10年後どうなっていたい?」といった質問をいただくこともあるんですけど、やっぱり主軸が変わらないのが一番だと思っているので……。
変容の時代なので、現状維持こそ難しいですよね。
そうなんですよね。私自身はあえて社会的な発言をしないようにしているんですけど、多様性も広がってきているし、政治面も変化があって、いろいろと変わってきているじゃないですか。
そんななか、時代に合わせて変わることももちろん大事なんですけど、「変わろう変わろう」と意識しすぎて「自分」というものがなくなっちゃったら、それはそれでどうなんだろうと思うんです。
私という人格は常に一貫していたいなと思うので、これからも自分で現状を維持しつづけるというのが、今後一番やっていきたいことですね。
あとは、ずっとこういうテンションのかわいいおばあちゃんになりたいなって思います(笑)。いくつになってもずっとかわいい服を着ていたいし、お絵描きもしたいし、アクティブな部分は変わらないような人間でいたいです。
それが一種のアートのようなものに感じるし、目指す人物像に「なりきっている」っていうことが自分の楽しみのひとつになるから、そう思いながら続けていけたらいいなと思いますね。それをなにかしらのかたちでお見せしつづけていきたいです。
では私はそれをずっと見守っていきたいと思います(笑)。
ちなみに清水さんは、今「あえて社会的な発言はしない」とおっしゃっていましたが、その一方でモデル仲間でもあるクツナコウキさんとの交際関係をお互いにオープンにしていたり、開示すること・しないことの線引きがきちんとある方なのかなと印象を受けました。どうやって決められていますか?
基本的にはオープンなほうだと思うんですよね。SNSとかで私がやっていることは、フォロワーさんや見てくださっている方に対して、友だちみたいな感覚で「ねーこういうかわいいの作ったんだけど、どうかな?」と楽しさを共有している感じなんです。
お仕事の都合で直接こちらからお返事はできないんですけど、それに対して「私もこういうの作りました」と作品を見せてくださる方もいて、常に素敵なものを共有し合っているような……。
なので結構オープンだと感じているんですけど、政治的なこと、世界情勢や社会に対する考え方は「絶対に自分から発信しないぞ」って決めています。
「そういうことこそ発信することが大事だ」と考えられている方もいて、それによってほかの方が新たな気づきを得たり、政治に興味のなかった方が考えるきっかけになったりすることもあると思うので、もちろんそういう意見も大事だとは思うんです。
でも私というフィルターを通して知ってしまうと、考え方が偏ってしまうかもしれないし、自分の力で考えるべき部分なのかなと感じます。「もっと社会を良くしていこう」という気持ちは、自発的に興味を持って行動するからこそ生まれるんじゃないかな。
清水さんの場合、若い方のファンも多いですし、ご自身の発言が影響力を持っていると知っているからこその責任感ですね。
最後に、清水さんのようにモデルやクリエイターを目指す方に向けてメッセージをいただけますか?
「なんでもやってみたらいいと思います」っていうことですかね。もちろんいろんな人がいるから、新しいところに行くことをすごく不安に感じる方がいるのもわかるし、踏みとどまってしまう気持ちもわかるんですけど、意外と「新しいことをやってみたい」ってポジティブな気持ちで行動しようとしている人に対してひどいことを言う人ってそんなにいないんですよ。
私自身もクラシックバレエを辞めてからは、中学、高校、大学と進んで、いわゆる多くの人が通るルートを歩んできたので、たぶん会社員になるんだろうなと思っていたんです。
だからこういう道に進んでいるのは予想外なんですけど、いろいろ自分で行動してみて、そこで出会った人たちみんなのおかげで今この自分がいるって思うので、怖がらずにやりたいことはやってみてほしいし、私にできることがあれば協力したいと思っています。
だから「やってみたらいい」って言いましたけど、もちろん上から突き放すつもりはなくて、「一緒にやりましょう」っていう感覚です。
新しいことを始めるのは不安がつきものですけど、不安視しているほど苦しい未来はないってことですね。
ちなみに清水さんは、近々なにか新しいご予定はありますか?
まだ期間とか場所とか細かいことは言えないんですけど、来年の春ごろに2年ぶりに個展を開こうと思っています。今回は前回よりもちょっとパワーアップしているつもりなので、気軽に来ていただけたらうれしいです。
「パワーアップ」ということは、もしかして前回より作品数も増えるんでしょうか?
そうですね、今絶賛制作中です(笑)。ちょっとグッズもこだわってお気に入りのものを作っているところなので、ぜひいらしてくださったらうれしいです!
東京生まれ、渋谷ラバー。2011年小説『空のつくりかた』刊行。その後アパレル企業のコピーライティングをしたり、webメディアを立ち上げたり。最近の悩みは、趣味が多すぎてなにも極められないこと。でもそんな自分が好きです。