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「PR戦略とは具体的にどういうもの?」「PR戦略を立てるメリットは?」「PR戦略の立て方は?」といったお悩みはありませんか。
PR戦略とは、企業や商品の魅力を消費者やステークホルダーに伝えるために、計画的にPRを実行するための戦略です。
本記事では、PR戦略の立て方、必要とされるフレームワークを紹介します。PR戦略の成功事例も紹介しているので、自社のPR戦略を立てる際の参考にしてください。
また、PR戦略の一つとして、タレントを起用することで認知度向上につなげるという手段もあります。コストを抑えてタレントを起用したい場合、定額料金を支払ってさまざまなタレントの素材を利用できるタレントサブスクも選択肢の一つです。
なかでも、タレントサブスクの「Skettt(スケット)」は250名以上から選べ、各タレント200~400枚の素材を利用可能です。月20万円から有名人の素材を活用したプロモーションが可能のため、ぜひご検討ください。
PR戦略が重視されている理由には、大きく次の3つが挙げられます。
以下において、それぞれの背景と理由を詳しく説明します。
1つ目の理由は、さまざまなWebメディアやSNSが登場し、一般に広く普及したためです。
以前は新聞広告やチラシ、テレビやラジオなど一方向コミュニケーションのメディアが主流で、企業は伝えたい情報をコントロールして発信できました。
しかし現在は、商品の口コミを投稿できるWebメディアやSNSが普及し、企業だけでなく消費者も情報発信できるようになっています。結果として商品に関する情報が激増したうえに、企業と消費者間での双方向のコミュニケーションも可能になりました。
多くの情報に埋もれないためには企業側が意識的に自社・商品を宣伝する必要があります。
2つ目の理由は、日本経済の発展により「作れば売れる」時代が終わりを迎えたためです。
高度経済成長期の日本は全体的にモノ不足で、生活を豊かにする製品が毎日のように開発されていました。消費者のニーズもそれほど多様化しておらず、それほど複雑なPR戦略は必要なかった時代といえるでしょう。
しかし経済が成長した現代はモノがあふれ、消費者の趣味やニーズは多様化しています。そのため、「どのようなユーザーに、どのようなメディアで、どのようなメッセージを届けるのか」というPR戦略を立てる必要性が生じているのです。
3つ目の理由は、売上だけでなく社会貢献度も、企業を評価する際の重要な指標になってきたためです。
近年、企業の価値を評価するうえで社会的責任(CSR)が注目されるようになってきました。主に2000年代、長時間労働をはじめとするブラック企業問題や汚染物質の排出による健康被害など、企業の信頼を揺るがす問題が発生したという背景があります。
また、2015年には国際連合でSDGsが採択されたことにより、持続的な企業活動を行う必要が生じました。投資家も企業に対して、社会的責任を果たしたうえで持続的な経営を求めるようになってきています。
企業はPR戦略を立てて、SDGsやCSRにどのように取り組んでいるのかを株主やステークホルダーにアピールする必要があるでしょう。
企業がPR戦略を立てるメリットは次の4つです。
以下において、それぞれのメリットについて解説します。
効果的なPR戦略を立てると、自社商品の認知度が向上することが大きなメリットです。PRに成功して商品が幅広く認知されることで売上の向上にもつながるでしょう。
顧客が商品を購入するプロセスは多々ありますが、おおまかに「認知→興味→検索→購買」の流れをたどるとされています。購買につなげるには、購入を検討している・将来購入する予定がある顧客に認知してもらうことが重要です。
PR戦略を立ててさまざまな媒体からアプローチすることで、顧客への接触回数を増やし、認知につなげられるでしょう。狙った顧客にアプローチするための効果的な手段を考えることも重要です。
PR戦略を立てるメリットとして、消費者とのコミュニケーションを活発にできることも挙げられます。コミュニケーションによって企業・商品への理解が深まり、「ファン化」につながるためです。
X(旧Twitter)やInstagram、TikTokなどSNSの普及によって、UGC(消費者によって生み出されるコンテンツ)が重要視されるようになりました。商品を購入・利用した消費者の口コミは、企業アカウントの発信よりも信頼されやすいことが特徴です。
最近では、ファンコミュニティを運用することで、企業や商品をより身近に感じてもらう施策も見られます。消費者が企業や商品に愛着・共感を覚え、ファンになってもらうことでUGCがより多く創出され、商品の拡散につながるでしょう。
PR戦略を立てるメリットとして、長期的に一貫した施策を実行できることも挙げられます。広報担当者側も、自社の魅力・商品の価値を見失わずにプロモーション施策を実行できるためです。
消費者が企業・商品を認知してから購入に至るまでには、長い期間がかかる場合もあります。長期に渡って企業・商品をブランディングするうえでは、一貫性のあるPRが重要です。
PR戦略を立てる際には、商品・企業のどの部分をどのようにアピールするかを整理する必要があります。アピールポイントを整理する過程で社内の意思統一も図れるため、スムーズなPR施策の実行につながるでしょう。
PR戦略を立てることは、投資家・ステークホルダーからの信頼度アップにもつながります。企業の活動を知ってもらうことで、企業の価値・評価を高められるためです。
PRは商品を購入する消費者だけでなく、企業に投資する投資家やステークホルダー向けにも必要とされます。とくに近年は「ESG投資」が重要視されており、企業が社会的責任をはたしているかどうかが注目されるようになってきました。
定期的に経営状況やCSR活動の内容を発信することで、将来性のある企業と評価してもらえる可能性が高まるでしょう。
PR戦略の立て方は次の4ステップです。
はじめてPR戦略を立てる場合には、上記の流れを意識しましょう。以下にそれぞれのステップのポイントを解説します。
PR戦略を立てる際はいきなり施策を考えるのではなく、目標を設定し、達成するための課題を洗い出しましょう。目標を決めずにPR施策を考えると、商品を宣伝すること自体が目的になってしまう可能性があるためです。
まずは売上や獲得顧客数などの数値を目標として設定します。目標を設定する際には、「SMART」の考え方を意識しましょう。
目標を達成するための課題を洗い出し、課題を達成する手段として広告やプロモーションがあることが望ましいといえます。
目標設定、課題の整理が終わったら、ターゲットに対してどのようにアプローチしていくのか、PRプランを立てましょう。
PRプランを立てる際に考えるべき項目は、次のようなものが挙げられます。
PRプランを立てる際には、「誰に」「何を」「どうやって」届けるのかを意識しましょう。ターゲットからズレた媒体や、刺さりにくいメッセージを使っても施策の効果は見込めません。
使用する媒体・メディアによって訴求する内容、伝え方を変える必要があります。同じ媒体でも仕様やアルゴリズムが変更される場合もあるので、常に最新のトレンドを意識して取り入れる必要があるでしょう。
また企業のPR戦略の立案にはブランディングを考えることも重要です。以下の記事ではブランディングとは何かやブランディングの方法を解説しています。
PRプランを立てたら、具体的な施策を考えて実行に移します。代表的なPR施策は次のとおりです。
施策を決める際には、商品の特徴とターゲットの性質を考慮して最適な手段を選びましょう。コンテンツを作ったら、担当者間で内容の共有・確認を行い、PRプランに沿った一貫性のある情報を発信することが重要です。
プレスリリースなど情報を配信する場合、外部パートナーに委託する必要が生じることもあります。長期的な関係性を考慮して、期間を定めたうえで契約を交わしましょう。
設定したPR期間が終了したら、設定した目標を達成できたのか、さまざまな視点から測定・分析します。結果を振り返り、改善策を考えて次回に活かすことで、より効果的なPR戦略が立てられるようになるためです。
効果測定としては、掲載数や閲覧数の増加だけでなく、売上への貢献度やステークホルダーからの反応も指標になります。なるべく効果が検証しやすく、定量的な目標を立てることが望ましいでしょう。
測定した結果をもとに、次のPR施策に向けた改善を検討します。ターゲット設定やメッセージは適切か、アプローチは妥当か、媒体は適切かなどを分析し、PR戦略を更新しましょう。
PR戦略を立てる際に必要となるフレームワークは次の4つです。
実際には上記のフレームワークをいくつか組み合わせて用いることになります。それぞれを理解して、使いこなせるようになりましょう。
PEST分析は、外部からの脅威を4種類に分類して整理し、自社にどのような影響を与えるのか分析するためのフレームワークです。
Politics(政治的要因) | 企業に影響するような法律や政治の動向 |
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Economy(経済的要因) | 株価や為替、経済成長率などの経済の動向 |
Society(社会的要因) | 流行や人口動態などの生活に変化をもたらす動向 |
Technology(技術的要因) | 技術やシステムの発展など事業に変化をもたらす動向 |
上記の要因を分析することは、環境変化の原因を分析したり、市場の将来的な予測を立てたりする際に役立ちます。
SWOT分析は、自社や商品に関する内部・外部環境を分析し、強みや弱みを分析するためのフレームワークです。
Strength(強み) | 目標達成にプラスになるような内部の経営資源 |
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Weakness(弱み) | 目標達成にマイナスになる、活用できない内部の経営資源 |
Opportunity(機会) | 目標達成にプラスになるような外部環境の変化 |
Threat(脅威) | 目標達成にマイナスになるような外部環境の変化 |
上記の項目を分析し、強みや機会を活かしたPR戦略、弱みや脅威を見極めた対策などの施策が考えられます。
4P分析とは、自社目線で企業や商品の強みを次の4つの視点で分析するためのフレームワークです。
Product(商品) | どのような価値(製品やサービス)を提供するのか |
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Price(価格) | いくらで、どのようなマネタイズ方法で提供するのか |
Place(流通) | どのような方法・形式で提供するのか |
Promotion(販促) | どのように販売促進を行うのか |
4P分析を通じて自社の強みやアピールポイントを理解することで、一貫性のあるPR戦略につながるでしょう。
4C分析とは、消費者目線で企業や商品の強みを次の4つの視点で分析するためのフレームワークです。
Customer Value(顧客にとっての価値) | 顧客から見た商品の特徴、ブランド力など |
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Customer Cost(顧客の負担) | 顧客が商品に対して支払うコスト・費用 |
Convenience (入手の容易性) | 顧客が製品を購入・入手する際の利便性 |
Communication(顧客とのコミュニケーション) | 顧客と企業がコミュニケーションを取る機会・場所 |
4C分析と4P分析のそれぞれの要素は互いに関連しているため、組み合わせて実施するとより効果を発揮します。とくに4C分析は、顧客目線に立ってターゲットのニーズを意識してPR戦略を考えるために重要です。
効果的なPR戦略によって、企業や商品の認知拡大・売上向上につながった事例を紹介します。
資生堂 | デジタルマーケティングでユーザーとのつながりを強化 |
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オイシックス・ラ・大地 | 人気アニメとのコラボでコンセプトをアピール |
明治 | お菓子の人気投票を実施してコミュニケーションを創出 |
それぞれの施策について解説するので、自社のPR戦略を考える際の参考にしてください。
資生堂は、自社の主力商品である化粧品を用いたユニークなPR動画によって、企業の認知度向上につなげました。
高校生や大学生へのアプローチのため、2015年に「High School Girl? メーク女子高生のヒミツ」を作成し、YouTubeのみで公開しました。
引用:資生堂「アジア最大級の広告賞「ADFEST 2016」で資生堂のWEB動画がゴールドを受賞」
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登場する女子高生が実は女装した男子高生だったということが話題となってSNSで拡散され、918万回再生を突破。資生堂が新たなジェンダー観を打ち出した動画としても評価され、アジア最大級の広告賞「ADFEST 2016」にてゴールドを受賞しました。
資生堂の施策の特徴は、自社商品である化粧品の魅力を伝えられ、かつ10代が友達にシェアしやすいコンセプトの動画になっていることです。ターゲットに共感されやすいコンテンツを作成することの重要性がよくわかる事例といえるでしょう。
参照:資生堂「アジア最大級の広告賞「ADFEST 2016」で資生堂のWEB動画がゴールドを受賞」
オイシックス・ラ・大地は、『クレヨンしんちゃん』とコラボした広告を掲載することで、大きな反響を呼び、売上増加につなげました。
定期宅配サービス「Oisix(オイシックス)」と『クレヨンしんちゃん』のコラボ広告「かあちゃん、楽しい夏休みをありがとう。」を制作し、埼玉県の春日部駅に2019年8月26日~9月1日に掲示しました。
引用:オイシックス・ラ・大地「Oisix交通広告、クレヨンしんちゃんコラボ第三弾みさえ、ひろしに続き、しんちゃんが登場「かあちゃん、楽しい夏休みをありがとう。」」
©臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK
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広告内の『しんのすけ』の言葉が共感を呼び、X(旧Twitter)では約1週間で20万リポストを記録しています。LINE NEWS、Yahoo!トップや全国テレビなど、複数のメディアに取り上げられ大きな反響を呼びました。広告の掲載後、実際に定期宅配の加入者数も増加しており、売上にも貢献しています。
オイシックスの広告が反響を呼んだのは、夏休みがとくに忙しくなる子育て世帯の母親に共感される内容だったためと考えられます。PR施策を実行する際には、ユーザーがニーズを感じやすい時期に、共感しやすい内容の広告を打つことで認知される可能性が高まるといえるでしょう。
参照:Agenda note「Oisix広告「かあちゃん、楽しい夏休みをありがとう。」は、なぜ売上増加につなげられたのか」
参照:ferret「1週間で20万リツイート。Oisixとクレヨンしんちゃんのコラボ広告ができるまで」
明治は、人気のお菓子「きのこの山」「たけのこの里」の人気投票で企業とユーザーのコミュニケーションを創出し、認知度向上につなげました。
2018年2月に「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙 2018」をホームページに掲載し、X(Twitter)で拡散。
引用:株式会社明治「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙2018について」
Copyright Meiji Co., Ltd. All Right Reserved
人気投票は2018年7月までの5ヶ月にわたって実施され、総選挙委員長にはタレントの松本潤さんを起用するなど、話題となる施策を継続的に実施しました。
引用:音楽ナタリー「あなたはきのこ派?たけのこ派?松本潤、CMで総選挙委員長に」
© Natasha, Inc. All Rights Reserved.
キャンペーン開始から1か月で、X上の商品・キャンペーン関連のポストは200万以上集まり、テレビ露出が34番組(68回、ラジオ2番組含む)、新聞・雑誌は46記事、Web露出1,500記事以上と高いPR効果を獲得しています。
施策の特徴は、もともとファン間で頻繁に行われていた「きのこたけのこ戦争」を利用している点です。企業とユーザーのコミュニケーション創出には、ユーザーの鉄板ネタの活用や、参加しやすい単純なフレームが重要といえるでしょう。
参照:MarkeZine「CM超えの成果をTwitterで実現!「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙 2018」が成功した訳」
PR戦略の一つとして、企業・商品に合ったタレントを起用することで認知度を向上させるという手段もあります。消費者に馴染み深いタレントが起用されていると、愛着を感じて受け入れやすくなるでしょう。
タレントのキャスティングにかかる手間や、撮影の費用を抑えたい場合には、タレントサブスクを利用する手段もあります。タレントサブスクとは、定額料金を支払うだけで有名なタレントの写真や動画などの素材を利用できるサービスです。
タレントサブスクのなかでも、Sketttは最短1ヶ月20万円から、250名以上のタレント素材を利用できます。一度タレントサブスクを試してみたいという方は、ぜひ利用を検討してください。
タレントサブスクを比較する際には、以下の記事も参考にしてください。
本記事では、効果的な企業・商品のPR戦略を立てることのメリット、実際にPR戦略を立てる手順やフレームワークを紹介しました。
SNSが普及し、モノが飽和している現代では、消費者に届くようなPR戦略が重要です。自社・商品を分析して目標を設定して課題を洗い出し、それを達成するためのPR施策を立てる必要があります。
PR施策を検討する際にはターゲットユーザーを研究し、適切な時期に効果的な施策を実行します。本記事で紹介している成功事例も参考にして、自社・商品に合ったPR戦略を検討、実行しましょう。
また、PRが消費者に届きやすくするためには、ターゲットに刺さるようなタレント・有名人を起用することが有効な場合もあります。Sketttならタレント250名以上、各タレントの素材数も200~400枚と豊富に用意されているので、ぜひ利用を検討してください。
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